【完】ねぇ、もっと俺に甘えてよ?



「SNSにでもアップしたら絶対面白くなんじゃねぇの?」


「うわっ、やべぇ。バズりまくるじゃん。俺、今日から有名人だわ!」



同じ学年の名前も知らない男子が後ろにひっそりと立ち、迷うことなくこちらにスマホを向けた。



やめて……と、声にならない声で叫んでも、到底彼らに届くはずもなくて。



「な、なにすんだよ……っ!!」



絶望の淵に立たされたその時、



「────よく、恥ずかしくないな?」



聞き慣れたその声は、悪意に満ち溢れたこの場に、凛と響いた。



恐る恐るその声を辿れば、不穏な空気にも臆することなく現れた葵くんの姿がある。