「なっ、なんだこれはっ!誰がこんなひどいイタズラを……!!」
梅澤先生が驚いて、すぐに叫んだ。
そして、八雲先生の瞳はゆっくりと、動けずにいる私へと注がれた。
「雨野……!」
群がる生徒達の間を縫うようにして八雲先生がこちらに向かってくる。
それでも私は、どうしても動けずにいた。
「おい、コラ!!大袈裟に騒ぎ立てるんじゃない!全員、教室に戻れ……!」
梅澤先生が声を荒らげてもなお、この場を離れようとしない生徒達が、半分以上残っている。
「なぁ。誰か、スマホ持ってる奴いねぇの?」
どんな場面で誰の好奇心がくすぐられるかはわからない。
「あっ。俺持ってるわ」
ヒソヒソと交わされる声に背中がぞくりと震えた。



