【完】ねぇ、もっと俺に甘えてよ?




誰ひとり私の声に耳を傾けてくれることはなくて。


守りたい人さえも私は守れない……。


悔しくて、苦しくて、涙が溢れそうになる。



「ずっと隠してきたってこと?」


「えっ。それってウチらのこと騙してたってことじゃん」



今の今まで驚いているだけだったみんなの瞳が、今度は好奇の目に変わっていく。


みんながお父さんと私を罵倒する声は、まるで冷たい雨のように降り注いだ。


お父さんのことを知らない人達に、なぜお父さんがこんなにも傷つけられなくてはならないのか。



8年前のあの日から、もうたくさん苦しんできた。


苦しみ続けている。



「……っ、」



叫びたいくらいの怒りと悲しみで自分を見失いそうになる。



「なにをしている!?後片付けが終わった者は速やかに……っ」



慌ただしく駆けつけてきたのは梅澤先生と、その隣で目を見張って立ち尽くす八雲先生だった。