守ってもらうばかりでなんの力にもなれないままでいいわけがない。
怯え続ければきっと正体を隠し潜んでいる犯人が喜ぶだけな気もした。
だからといって、なにが出来るかはわからないけれど。
「わかった」
そんな私の気持ちが伝わったかと思ったのもつかの間。
「……ちょ、ちょっと!」
葵くんは、私がギュッと握りしめていた制服をひょいっと奪う。
「だったらまずは風邪治しなよ。今の状態で襲われても声すらまともにあげれないだろ?」
「……」
そしてハンガーに制服をかけ直すと私の手をとった。
「身体、熱すぎ」
敷かれたままの布団に私はすとんと引き戻された。



