【完】ねぇ、もっと俺に甘えてよ?



「俺は、信じるよ」



意思のこもった八雲先生の声。



「怖くてもこうやって俺に伝えてくれる。そんな雨野を、俺も信じたいんだ」



逸らされることなく私を見据えた八雲先生の言葉に、堪らなく泣きたくなった。



「雨野は……お父さんが大好きなんだな」



涙を堪える私に八雲先生は微笑んでくれる。


こくりと、小さく頷いてみせると、



「そういう真っ直ぐなところいいよね。俺は、好きだよ」


「え?」



……驚いてしまった。


もちろん生徒としていうのはわかってる。


だけど、生徒の人気を独占するあの八雲先生からそう言われると、戸惑わないわけがなくて。


……でも、素直に嬉しいのが本音。



「純粋で、真っ直ぐなんだね」



不思議と硬直していた身体から力が抜けていった。