一枚の紙、悪意のこもったその紙を見つめた。
過去も今も関係ない。
誰よりも私は───私とお母さんは、お父さんを知っている。
……だから、
「お父さんは、人殺しなんかじゃありません」
「……雨野?」
こんな悪意に、屈したりなんかするもんか。
「お父さんは、こんな形で罪を償えと言われるような覚えはなにひとつありません……絶対に……っ」
真っ直ぐに、八雲先生の瞳を見つめた。
目の前にいる八雲先生がなにも知らなくたって、私はちゃんと伝えたかった。
私が大好きなお父さんは罪を犯していないことを。
八雲先生は目を見張ってしばらく私を見つめ返していた。



