【護衛道中】

アーシュベルク王国の山村にその旅籠はあった。

ミモザ·ルーベックと密使ユエは天降りのなかその閑散とした山村の旅籠に向かっていた。

財務官テルマの着任祝いが開かれ護衛が必要であった。密使ユエとミモザ·ルーベックは護衛道中である。

暗殺の予告があった。騎馬盗賊団の犯行で、背後には地権を委任された委任領主による組織的な抵抗があったのだ。密使ユエは、すでに地権領主をひとり殺し、その報酬で美味なものを食べていた。