ティモテ姫は岩塩の採掘場に視察に向かっていた。

岩塩はアージュベルク王国の南方で千年前から採掘が開始されていた。海から作るのではなく、鉱物として岩塩を採掘するのである。また、これはアージュベルク王国の国庫ともなる。

馬車がすすむ。
魔術師ミモザ·ルーベックや兵士がティモテ姫を護衛する。
さらにこれには財務官ティアもくわわっていた。

さて、問題は岩塩の採掘で新たな岩塩層が見つかった、という報告書にあった。ティモテ姫らは暑い日差しを浴びて、いくぶんの疲労を感じながら馬車をすすめていた。

さて、岩塩はアージュベルク王国の国庫だが、アージュベルク王国は地震が多く錬金術士たちは治療をすすめていた。同時にアージュベルク王国の予算案立案には常に災害や鉱山の開発の問題があるといえる。ティモテ姫が視察に向かうのはそのような事情があった。

ティモテ姫は自身を振り返る。それには自身への厳しさが含まれていたのである。