「そ、それは……」 「こいつが瑠樺?お前ら馬鹿か」 「雷斗!!」 「こんな時間に登校?どーしたの?」 「あ?あー、こいつに用があってな。こい」 そう言われて強引に腕を捕まれ、みんなが見ている中屋上に連れていかれた。 今の気持ちとは裏腹に雲ひとつない青空が拡がっている。 「……」 「……」 「あ、あのー」 「なんだよ」 「手、離して」 雷斗は手を繋いでいることを今気づいたのか慌てたように振り払った。 首元を赤くしながら気まずそうに頭をかく。 「な、何の用です?」