林くんとハルカは接客となりお店のカウンターに腰をかけているといつものように廊下から黄色い声援が聞こえ始めた。
「来たね」
「そうだね」
教室の前のドアから入ってきたのはもちろん、雷斗。
いつもより制服をきちんと来ている。
「なんで今日はちゃんとしてるの?」
「ハルカ知らないの?テレビ局が取材に来たりするんだよ。だからいつもより清楚でしょ?」
「そーなんだ」
「去年も来てたけど」
「私裏方だったから」
「そうなんだ。もったいないね、可愛いのに」
「か、可愛いって!」
「お前ら……だれ?」
「へ?」
2人に話しかけてきたのは雷斗だった。
いつもとは違う学校にすこし困惑しているようだ。
「だ、誰って…。橋本ですけど」
「僕は林だけど」
「はぁ?そんな奴いたっけ?」
そんなやつ?お前がいつもからかってんだろー!
そう心で叫びながら雷斗を睨むと本気でわかっていない様子だった。
確かにそうだろう。



