「分かりました!」
「なんだよこいつ」
「さっきと態度が……」
瑠樺が2人の位置を確認しながら踊るだけで、いい感じになりあとは歌を入れるだけの状態となった。
あまりの速さに他のみんなは驚いている。
気づけば夜の八時を回っている。
あまり遅くなると昌美さんが怒り出すため練習は切りあげ家に向かった。
その日から文化祭の衣装作りと歌のレコーティングに追われる日々が続いた。
新曲のミュージックビデオの撮影も終わり文化祭まであと1日を切った。
できた衣装は全部で10着。
何人かがシフト制で交代するようになっているはずなのにハルカの所だけ誰も入っていない。
「あの、私の休憩は?」
「そんなのあるわけないじゃん。お客さん呼べないんだからちゃんと働いてよね」
ブスは働け、そう言いたいのだろう。
全身をバカにするような目で見てくるこの女を後悔させてやる。
教室をカフェに作り替え、早めに学校を出た。



