「やめてよ。それよりその文化祭、お洒落して見返してやれば?」
「でも、可愛くないし」
「十分可愛いと思うけどね。瑠樺になると思ってすればいいのよ」
「そーゆーもの?」
「うん。それと、音羽さんから伝言なんだけど明日ダンスの練習だから忘れないで、だそうよ」
「あー、忘れてた」
豪華な夕食を食べ終わり、部屋に戻ったダンスの最終確認をする。
明日は、早く家に帰ってメイクして、事務所に行く。
そーしないと変に思われるから。
次の日になりいつものようにこき使われる。
長い一日がすぎ、帰りのチャイムがなる。
誰にも気づかれないようにそっと教室をぬけて校門で待っている音羽の車に乗り込んだ。
「ただいま。」
「おかえり。もう家に帰る時間ないからそこに色々持ってきたから着替えて」
「ありがとう」
いつものウィッグを被り、控えめのメイクをする。
ピアスを何個か付けて、フード付きのパーカーを着る。



