うわ、自分たちの方が大きいと思ってるんだ。
猫背で膨らみがわからないだけであんた達よりあるってのに!
と、心で叫びながらハルカの地獄の文化祭が始まった。
お昼の後に買い出しを頼まれたり、衣装担当じゃないのに作らされたり。
それも男子が来た時だけ、自分がしたり。
毎日毎日ストレスが溜まるだけ。
帰宅して夕食を作っている昌美さんに愚痴を聞いてもらう毎日だ。
「ほんっとにムカつく」
「まーね。かっこいい2人を取られたら誰でもそうなるわよ」
「そう?私がとってるんじゃなくて、あっちから来るの」
「おふたりも可愛さに気づいちゃったのね。」
「ん?」
「なんでもないよ。それよりこれもって行って、大好きでしょこれ?」
手渡されたのは大皿に綺麗に乗ったエビチリ。
ハルカの大好物だ。
疲れきったハルカをみて、大量に昌美さんが作ってくれたのだ。
なんて優しい人なの……。
「私も昌美さんみたいになりたい」



