「ちょっと!何するの」






「うるせー。お前はほかの男と喋んな」








「はぁ?なんで」









「いちいちうるせーよ」








そういった雷斗の顔がハルカの顔に近づいてくる。








うそ!










そうおもったときには遅かった。






雷斗の唇がハルカの唇に近づいてくる。







周りに大勢の生徒が集まってるのに!!









どうにか振り払おうとしたが、男の力には勝てない。










あと少して触れる、という時に誰かの手がハルカの口元をおおった。










「雷斗、抜けがけは良くねーぞ」









「なんだよ、夜菜。いいじゃぁねーか」











よ、良かったー。助かった。







雷斗の力が抜けた時、手を振りほどいてひたすら走った。






目的地はないが見つからないように……。









途中で次の授業の先生とすれ違ったため、お腹が痛いと嘘をついておいた、








当分、あの教室には戻れないだろう。