そんなの嫌だ、絶対に死なせない。








雷斗は、必要なものをカバンにつめ、空港へと向かった。









飛行機の中で初めてハルカが、芸能活動をしていることを知った。






そして事故にあったことも。









犯人は既に捕まり、ハルカが助けた女の子は無事だったそうだ。








待ちきれない気持ちを胸に、雷斗は外を眺めた。















アメリカに着いた雷斗は、直ぐに病院へと向かった。







バスや電車を乗り継ぎ、着いた頃には5時を迎えていた。







受付に、ハルカの病室を聞き急いで向かうとそこにはハルカのご両親が座っていた。








「こんばんは」








「……?きみは?」








「雷斗です。お久しぶりです」








「あー、雷斗くんね」








「よく来てくれたな」








「ハルカは?」







「入ってみなさい」









病室の重いドアを開けると、たくさんの機会に囲まれたハルカが眠っている。






昔と変わらない様子に涙が出てくる。










「ハルカ……」








呼びかけても、返事はしてくれない。