『っていうか、君はモデルだよね?』
『違う』
返事をすると同時に音楽が終わり、睨んできたモデルたちがハルカに近づいてきた。
そのまま腕を引かれ、人目のつかないところまで連れていかれた。
引かれた腕をさすりながらモデルたちを睨むと
『何よその目。文句でもあるの?』
『急に何するの』
『あんたがマイクと、気安く話すからでしょ』
『は?』
『マイクはあんなみたいな知名度のないモデルが話していい相手じゃない』
そう言って一人の女が持っていたグラスの水をドレスにかけられた。
女たちは満足そうにその場を立ち去って行った。
持っていたカバンからハンカチを取りだし、拭いた。
「めんどくさい」



