「忘れてたでしょー、もう」









腕を巻き付けてきて、馴れ馴れしい。







イラつきを隠しながら巻き付かれた腕をそっと離すとムッとした顔をされた。












「もー、雷斗さん。私もっと雷斗さんのこと知りたいのに離れないで下さいよ!」







「いや、別にあんたのこと知りたくないし」







「えー、もしかして瑠樺さんのことまだ好きなんですか?」







「っお前」





「怒らないで下さいよ」








ミカを無視し、夜菜の元へと向かった。







その日からまた、ハルカのことで頭がいっぱいになった。








携帯の連絡帳を開きハルカと書かれたところを押す。







躊躇いながらも通話ボタンを押すがもちろん繋がらない。









既読のつかないメールを見返しながら昔のことを思い出す。