静かにテレビの電源を切り、最後の仕事であった雑誌をパラパラめくる。 そこには、瑠樺の姿で綺麗に映された自分が写っている。 今後の仕事はどうなるか分からない。 受け入れられなくて、引退をするかもしれない。 逆に女の姿としてまた売れるかもしれない。 未来のことなんて、誰もわからない。 どちらにしろ、私の気持ちはもう決まってるけど。 「今を、大切にしないとね……」 そう決心したすぐ後に、百香から電話があった。 『ハルカ!今入口にいるんだけど、あんたのファンでごった返してんのよ!』 「え?」