「キスしたら許したげる。」

そう言うと、ゆきは、恐る恐る俺の顔に両手を当てて
顔を近づける。
でも、恥ずかしくなったのかぱっと目を逸らしたゆき。

「しないの?」

と聞くと、

「目、閉じてよ」

なんて恨めしそうな顔をされる。

そんなんされても可愛いだけだけど。
しょうがないから、目を閉じると
フワッとゆきの香りがして
そのあと唇に柔らかいのが当たる。

そのまますぐに離れようとするから、
頭を抱いて
細い腰をぐいっと引き寄せて
深く深くまでキスをした。

んっ、んあ、、ん。

ゆきの甘い吐息が溢れる度に
ああ、好きだなって実感する。


キスが終わったあと、
赤い顔で涙目のゆきは
俺のことを見つめて

「もう、怒ってない??」

って聞いてきた。

「怒ってないよ。」
最初から。