『好き』より先に、キミの『彼女』になりました。


そんな望くんの表情に、あたしが思い出すのは、


『めっちゃ愛されてるでしょ?』


更衣室で着替えている時、上山先輩に言われた言葉。

上山先輩が気付くくらいだもん、本当は自覚してる。


望くんは心からあたしのことを想ってくれていて……。

だから……だからあたしも──。


「あのね、望くん! 明日からなんだけど、自主練もあたし付き合っていいかな!?」

「え?」

「実際に出来ることは少ないかもだけど、タイム測ったりとか、スコア付けて傾向を見たりだとか、少しは協力出来るんじゃないかと思って……」


ほんの少しかもしれない。だけどその少しでも、望くんの力になりたい。


「ダメかな……?」と、首を傾げて聞くと、


「ダメじゃないけど、昨日みたいに結構遅くなるよ?」


望くんは少し困った顔をしながら、そう答えた。


「大丈夫! うち学校からそんなに遠くないし、明日からはちゃんとマネージャーになったこと伝えて来るから!」


「ね、お願い!」と、両手を合わせて頼み込む。

すると、「何で菜子が必死になるんだよ」と、望くんは苦笑した。