『好き』より先に、キミの『彼女』になりました。


「ごめん。俺、マジでダサすぎだよな……」


呟くように言ったあと、望くんはため息をひとつつき、


「菜子のこと疑ってるわけじゃないのに、マネージャーになったこととか、さっきの西川先輩とのこととか、勝手に焦ってイラついて……」


申し訳なさそうに言いながら、ゆっくりと手を伸ばす。

そして、彼の指先があたしの頰に触れた瞬間。


「菜子のことになると、冷静じゃいられなくなる」


真っ直ぐあたしを見て、切なそうに告げられた言葉に目を見張る。

同時にドキッとして、触れられたところから熱くなるような気がして──。


「えとっ、あ、あたしの方こそごめんねっ!マネージャーのこととか、本当は一番に望くんに話さなきゃならなかったのに、遅くなっちゃったから……」


頭の上からもくもくと煙が出ちゃいそう。

恥ずかしさのあまり、咄嗟に誤魔化すように話すあたしの顔はきっと真っ赤だ。


「……ううん。菜子が俺のためって言ってくれて嬉しかった」


聞こえてきた返事に、一度伏せた目線を上げてみると、望くんは優しい目をして微笑んでいた。