「……と、いうわけで、しばらくお世話になります一年の姫乃菜子です。わからないことも多くて、ご迷惑おかけすることもあるかと思いますが、どうぞよろしくお願いします!」


ドキドキと緊張しながら言い切って、ペコっと頭を下げる。


放課後のグラウンド。目の前には体育座りをした、サッカー部の部員たち。

隼人先輩に誘われたその翌日に、あたしは期間限定で、サッカー部のマネージャーを引き受けることにした。

お昼休憩中にその旨を伝えに行くと、先輩は思ったよりも随分喜んでくれて。

『早速なんだけど、予定がなかったら今日の放課後から来れないかな?』と、お願いされて……今に至る。


パチパチと拍手で迎え入れてもらい、ホッと肩の力が抜ける……けど。

みんな笑顔を浮かべてくれている中、ひとりだけムスッとした顔をしているのは……結城くん改め、望くん。


まさか今日の話ですぐに部活に参加するとは思わなくて、ちゃんとした説明も報告も出来ないまま。

望くんからしたら、やらなくていいって言ったのに、どうしてあたしがここにいるんだ……って話だよね。