『好き』より先に、キミの『彼女』になりました。


付き合っているのだから、結城くんがあたしのことを考えてくれるのは、当たり前と言えば当たり前。

だけどこういうの、慣れてなくてドキドキする。

本当に想ってくれているんだなって、実感するっていうか、なんていうか……。


「姫乃、決まった?」

「へ?」

「注文するもの」

「あっ、うん! えっと、これにしようかな」


結城くんに声をかけられ、あたしはパッと目に入った『日替わりパスタランチ』を指差す。
すると、「すいません」と声を上げ、店員さんを呼んだ結城くんは、あたしのぶんまで注文してくれた。


それから、学校のこととか何でもない話をしていると、あっという間に料理が運ばれてきて。


「……ん、美味しい!」


トマトクリームパスタをひと口食べたあたしは、思わず声を上げる。

本当はボーッとしていて、勢いで決めちゃったんだけど、大当たり。
濃厚だけど、トマトの酸味が程良くて、麺もモチモチしてて、頬っぺたが落ちちゃいそう。

目を輝かせるあたしに結城くんは小さく笑って、「良かった」と呟いた。

その表情に、あたしはまた顔を赤くする。