『好き』より先に、キミの『彼女』になりました。


「決定!」と言わんばかりに返事して、歩き出したあたし達。

デートということだけで頭がいっぱいだったあたしは、行き先なんて考えていなかったから、結城くんが提案してくれて助かった。


……でも、結城くんの行きたいお店ってどこだろう?

男の子だし、部活終わりだし、がっつり肉系とかラーメンとかかな……って思いながら、あたしは一歩先を歩く彼を追いかけた。


そして、少し歩いて結城くんが足を止めた場所、そこは……。


「……え」


目の前のお店を見て、あたしは思わず声を上げた。すると、


「ここ嫌だった?」

「ううんっ……!」


あたしの漏らした声を聞き逃さなかった結城くんに、慌てて首を横に振る。


初めて来たこのお店が、嫌なんじゃなくて……。


「ちょっと意外だったっていうか……」


結城くんに連れて来られたお店は、がっつり系でもラーメン屋でもない。

木製の可愛らしい扉。その前には色とりどりの花の咲いた樽型のプランターと、メニューを書いた小さな黒板があり、結城くんが連れてきた場所は、いかにも女子が好きそうな、可愛らしいカフェ。