「バカ」
結城くんは真面目な顔をしてあたしに言った。
「そういう奴が一番危ないんだよ。待たせた俺が悪いんだけど、姫乃かわいいから気をつけて」
「あ、はい……って、えっ!?」
かわいい……?
さらっと言われた言葉に顔を真っ赤にすれば、結城くんも何か気付いたように顔を赤くして、パッと顔を逸らした。
「……」
何だかふたりして照れてしまって、微妙な空気になる。
と、とりあえず……。
「お、お腹空いたね! お昼ごはん食べに行こっか!」
空気を変えようと、あたしは笑顔で結城くんに提案した。
もともとお昼ごはんでも……という話ではあったけど、練習が少し長引いたみたいで、なんだかんだでもう1時を過ぎてしまった。
「姫乃なんか食べたいものある?」
「うーん、お腹空き過ぎて何でもいいかなぁ」
「じゃあ、ちょっと行ってみたい店があるんだけど……」
「えっ、それならそこ行こう!」



