「姫乃、ごめんっ……!」
バタバタと駆け寄ってきた足音と、聞こえた声に顔を上げる。
すると、見慣れた制服にスポーツバッグを肩に下げた結城くんが、大きく息を切らして目の前に。
「もしかして結構待たせた?」
「えっ、ううん、そんなことないけど……」
「ならいいんだけど」と、膝に手をあて呼吸を整える結城くん。
「そんな急がなくても良かったのに……」
立ち上がってあたしが言うと、
「いや、姫乃に近付こうとしてる奴がいたから……」
「え?」
結城くんの言葉に周りを見るけど、それらしい人は見当たらない。
「それってどんな人?」
「大学生くらいの男二人組」
「……そんな知り合いいないと思うけど」
誰なんだろう……と、首を傾げていると、
「うん、たぶんナンパじゃん」
「へっ? ナンパ……?」
結城くんの言葉に、思わずキョトンとする。
だってナンパなんて……。
「ない!ないよ!あたしそういうの一度もあったことないもん!」
きっと結城くんの勘違いだよー!と、あたしは笑うけど、



