結城くんと付き合い始めてから、一週間ちょっとが過ぎた。
「へぇー……じゃあ、とりあえず上手くはいってるんだ？」
紙パックの冷たいココアをチューッと吸った後、意外とばかりに口を開いたのは茜ちゃん。
今は昼休憩。結城くんは友達と教室を出て行って、あたしはいつも通り茜ちゃんとお弁当を食べている。
「うん、まぁ……それなりに」
少し照れくささを感じながら、笑顔で頷く。
クラスメート達にからかわれてしまうから、教室ではそれほど話をしないけれど、LINEを交換してからは毎日やり取りをしてる。
それに、多くの言葉を交わしたりこそしないけれど、目が合えばニコッと微笑んでくれたりとか。
上手くいってるか、いってないかって言ったら、間違いなく上手くはいってると思う。ただ……。
「でも、あれ以来一緒に帰ったりとか出来てないんだよね……」
周りを軽く確認してから、あたしは小さくため息をついた。
