『好き』より先に、キミの『彼女』になりました。


「や、あの、今までちゃんと話したこともなかったでしょ? なのに、どうして……好きになってくれたのかなって……」


あまりの急展開に、昨日は聞くことが出来なかったけど、ずっと気になっていた。
あたしのことを、結城くんが好きになってくれた……理由。

結城くんは少し驚いたように目を見開いていた後、


「やっぱ覚えてないか」


フッと苦笑して、口を開いた。


「俺、姫乃と話したことあるよ」

「え……?」

「中学ん時、姫乃のとこのサッカー部と試合したことがあったんだけど、そっちの選手とぶつかって捻挫してさ。その時に手当てしてくれたのが姫乃で」

「え……あっ……!」


結城くんの話を聞いて、ふわっと蘇ってきた記憶。

練習試合で、相手チームのマネージャーがいなくて、怪我した男の子の手当てをしたことがあった。


「あの時の……結城くんだったの!?」

「やっと気付いた」


フッとまた小さく笑われて、あたしは顔を赤くする。

言われてみれば確かに……見たことあった顔かも。