『好き』より先に、キミの『彼女』になりました。


……って、これはもしかしてデートの約束?

思いがけない話の展開に、顔を赤くさせれば、


「姫乃?」

「えっ、あ、うん、次は……誕生日教えて!」


どうしたとばかりに結城くんに名前を呼ばれ、あたしは咄嗟に話題を逸らしてしまった。

ううう、意気地なし……。


結局、スイーツを一緒に食べに行くっていう話は、そのまま社交辞令のように流れていってしまって。

だけど、結城くんに聞きたかったことは沢山聞くことが出来た。

茜ちゃんに「絶対忘れちゃダメだからね」って念押しされたLINEも、何とか交換出来たし……。


スマホを見ながら、追加されたばかりの『結城くん』の名前に、顔が綻ぶ。

アイコンに使われている写真は……。


「犬、飼ってるの?」


そこに写っていたのは、お座りをしている柴犬。
口を開けて、何だか笑っているみたい。


「ああ、それ、ばーちゃん家の犬」

「そうなんだ、可愛い」


わんちゃんもだけど……おばあちゃん家の犬をアイコンに設定している結城くんも。