「俺が遅くなるのは全然いいけど……姫乃は大丈夫?」
「う、うんっ!」
ゆっくり問いかけてあたしはこくんと大きく頷く。
そして、やったぁ!と、心の中で率直に浮かれたのもつかの間。
「じゃあ、どこか寄ろっか。このへんって何かある?」
キョロキョロと辺りを見渡しながら聞いてきた結城くんに、あたしは「あ……」と顔を引きつらせ、ハッとする。
そうだ、場所……。
誘うことに精一杯で、全く考えていなかった。
「ええと、そうだなぁ……」
この辺りに何かあったっけと、慌ててあたしも辺りを見渡す。そして、
「あっ、あそこでちょっと話さない!?」
あたしは咄嗟に目についたその場所を指差した。



