「あっま……」
ボソッと呟く望くんに、顔がカーッと赤くなる。
そんなあたしの気も知らず、自分のぶんのアイスを開ける望くん。
たまにさらっとこういうことをされるけど、その度にあたしは……困ってしまうというか、恥ずかしいというか。
「はい」と望くんにスイカのバーアイスを差し出され、ありがたく一口いただいた。
「なんか、こうしてるとずっと前から菜子と一緒にいる気がする」
望くんが笑う。
「そう……だね」
確かにそんな気がする。
望くんと付き合い始めたのは、ほんの2ヶ月ほど前のこと。
それほど時間は過ぎていないのに、望くんのことをずっと前から知っているような気がする。
「初めてここに来た日のこと、覚えてる?」
「あぁ、菜子にめっちゃ色んなこと質問されたよな」
「そうそう。あのメモ、今も大事にとってあるんだよ」
「マジで?」
聞き返す望くんに、こくんと頷く。
あの時のあたしは、『好き』なんて感情はもちろんのこと、望くんのこと……全然、何も知らなかった。
まさかこんな未来かくるなんて、こんなに好きになるなんて、思ってもみなかった。



