「そりゃあ、昨日あんな大っぴらに告白されて受けてるんだもん。しばらくは注目の的でしょ」
「しばらくってどれくらい?」
「人の噂もなんとやらって言うじゃん」
「75日っ!?」
「そんなにやだぁ」と、思わず声を上げるあたしに対して、
「それよりLINEとか交換したの?」
と、茜ちゃん。
漫画ならあたしの図上に『ギクッ』って書いてある。
「ま、まだ……。今日の帰りにでも聞けたらいいかなって思ってて……」
苦笑しながら答えると、茜ちゃんは案の定呆れたようなため息をついた。そして、
「緊張する前にメモでもとっておいたら?」
「メモ?」
「そう。せっかく一緒に帰るんだから、聞きたいことを聞き忘れないように」
パンの空袋を畳み、ペットボトルの蓋を開けながら言われた言葉に、「そっか!」と、あたしは声を上げる。
「待って待って、えっと……」
まだ食べかけのお弁当。だけどあたしは慌てて箸を置いて、ペンケースを引っ張り出した。



