「くしゅんっ!」
「大丈夫?」
「うん、大丈夫。ごめんね、送ってもらっちゃって」
「いや、こっちこそ遅くまでごめんな」
路上での告白もそこそこに、家へと向かって歩き出したあたし達。
軽く鼻をすすりながら空を見上げてみると、夏で日は長くなったと言えど、もうすっかり暗くなっていた。
「家のお手伝いは大丈夫?」
「ああ、今日はもう茉里に任せる」
「そっか……。ね、望くんのお家って何かやってるの?」
前から少し気になりつつ、でも聞けなかったことを思い切って聞いてみると、望くんはピタッと足を止めた。
「……なんで?」
「あ、いや……前から忙しそうだったし、茉里ちゃんでも手伝えることなら、もし良かったらあたしもお手伝い出来たらなって思ったんだけど……」
もしかして、聞いちゃダメなことだった?
心なしか不機嫌にも見える望くんの表情に、少しドギマギする。
すると望くんは、ちょっとだけ何かを考える素振りを見せてから、
「実は俺ん家、八百屋なんだ」
少し恥ずかしそうに頭を掻きながら言った。
「前にバイトしたいって親に言ったら、他の店手伝う暇があったら自分の店手伝えって言われてさ。それからバイト代わりに家のことやってたんだけど、最近やたらあてにされちゃって」
と、困ったように望くん。



