『好き』より先に、キミの『彼女』になりました。


「痛かったりしたら言ってね?」


得意とまでは言えないけど、テーピングは今まで何度もやらせてもらったことがある。

だけど、こんなに緊張するのは初めて。

まさかこんな形で望くんと話すことになるなんて、思っていなくて……。


「そっ、そういえば、隼人先輩が今日はこのまま早退してもいいからって……」


何から話せばいいのか分からず、会話に困ったあたしは隼人先輩からの伝言を伝える。すると、


「早退はしない。これが終わったら、ちゃんと戻るよ」

「えっ、でも……」


テーピングしながら改めて思った。望くんの足首はまだ腫れていて、無理しない方がいい。

自分がこの前捻挫したばかりだから、本当は痛いのだって分かってしまう。


「さっき先生も言ってたけど、今無理するべきじゃないよ。これからまたチャンスはいくらでも……」

「焦ってるんだ」

「え……」

「ベンチだけど、やっとちょっと中村達に近付けたような気がしたのに、こんなになって焦ってるんだ。この足のせいで練習出来なくなったら、そのぶんまた実力差が開いて、他のやつらにも抜かされるような気がして……」