『好き』より先に、キミの『彼女』になりました。


「っ……!!」


先生の言葉に周りが一層ざわつく。
そんな中、望くんはバツの悪そうな顔をして、グッと言葉を飲み込んでいた。


「そんな足で出られても、チームを引っ張るだけで迷惑だ」


ここぞとばかりに冷静で、冷たい言葉。

だけど望くんが怪我をしているなら、先生の言うことは間違ってはいない。


さっき感じた違和感。

中村くんとパス練をする望くんの様子が、何だか少し気になったのは、怪我をしていたから……?

そう言われてみれば、左足を庇っているように見えたかもしれない。

でも……。


「控えでも試合に出てもらう可能性はある。結城はまず足を治すように。それじゃあ練習始めるぞ!」


先生の掛け声に、戸惑いながらもみんな「はい!」と返事して立ち上がる。
そして、みんな散り散りにそれぞれの練習へと向かっていった。

そんな中、立ち尽くすように残されたのは望くん。

少し後ろから見る望くんは、俯いて両手でギュッと握り拳を作っていて、顔は見えないけれど、どんな表情をしているかは分かる。

きっととても悔しそうな顔……。