『好き』より先に、キミの『彼女』になりました。



でも、あれ……?


望くんの動きに、何だか違和感を覚えた……その時、中村くんがパス練を止め、望くんに歩み寄る。

そして、会話の内容までは聞こえないけど、二人は何か言い合いをしているよう。

何かを説得するような中村くんに対して、怒った様子の望くんが、もういいとばかりに背を向けた。


どうしたんだろう……。


ふたりが言い合いをしているのは何度も見たことがあるけれど、いつも冗談の範囲内で、こんな深刻な雰囲気は初めて見る。


「あのっ」


何故だか無性に気になって、嫌な予感のようなものも感じて。
あたしは上山先輩に断りを入れて、中村くんに話を聞きに行こうとした。だけど、


「みんな、遅くなってごめん!」


そう謝りながら、こっちに向かって駆け寄ってきたのは隼人先輩。
その後ろには、遅れて歩いてくる先生の姿も見えた。