『好き』より先に、キミの『彼女』になりました。


「えっ、ほんとに? ありがとう! でも今日は姫乃さん来れないだろうなって思って、先に準備しちゃったんだ」


「わざわざ来てくれたのにごめんね」と謝る上山先輩に、ぶんぶんと首を横に振る。

そっか……さすが上山先輩。
今まで一人でマネージャーをやっていただけあって、手際が良すぎる。

あたしの手助けなんて必要なかったか……なんて、心の奥でガックリ肩を落としていると、


「でも、姫乃さんが来てくれて嬉しい。良かったらミーティングだけ顔出してく?」

「えっ、いいんですか?」

「姫乃さんさえ良ければ、もちろん」


ニコッと笑って頷いてくれた上山先輩に、パアッと顔を明るくする。

もう少しで辞めてしまうあたしなんて、ミーティングに参加してもしょうがないと思われてしまっているかと思った。

だから、声をかけてもらえて嬉しい。

ちゃんとサッカー部の一員だと、仲間だと認めてくれているみたいで……。


それから上山先輩と少し話をしていると、ふと目についたのは望くん。

今日は先生も、それから部長の隼人先輩も何故だか来るのが遅くて、みんな自然と自主練を始めており、望くんも中村くんを相手に、パスの練習をしていた。