『好き』より先に、キミの『彼女』になりました。




「38.1度……思ったより熱あるわね」


たった今測らせてもらったばかりの体温計を見て、先生が真面目な顔をして告げる。


望くんに連れられて来た保健室。

あたしはよっぽど赤い顔をしていたのか、すぐに先生に「大丈夫?」と、声をかけられた。

顔が真っ赤だったのは、きっと熱だけのせいじゃない……けれど、まさか本当にこんなに熱が出ていたなんて。


「今この感じなら、朝から結構しんどかったんじゃない?」


丸椅子に腰掛けたあたしに、体温計を片付けながら先生が問いかける。

その言葉の裏には、『体調が悪いのに、どうして学校に来たの?』と書いてあるのが見えた。


あたしは探るようにそっと視線を動かす。すると……あたしのすぐ隣に立つのは、望くん。

失恋のショックであまり寝ていなくて、それで調子が悪いと思っていた……なんて、本人の前で言えるわけがない。


「とりあえず、夏風邪はこじらせると長引くし、今日はもう早退した方がいいと思う。 お迎えは? お家から誰か来てもらえる?」

「あ、はい……たぶん」

「連絡は? 先生から電話しよっか?」

「いえっ、自分でします」


返事をしながら、ポケットからスマホを取り出そうとしていると、