『好き』より先に、キミの『彼女』になりました。


中村くんと石丸くんは、1年生の中で群を抜いてサッカーが上手い。その実力は下手したら、2年生や3年生以上。

しかもふたりは中学の頃から一緒で、息もぴったり合っていて、先生の言葉にみんな何も言い返せないようだった。


中村くん、すごいなぁ……。

同級生である1年生が選ばれただけでも嬉しいけど、中村くんは友達だから尚嬉しい。


スタメンの発表は終わり、あたしは笑顔を浮かべてパチパチと手を叩く。だけど……。

あたしが願っていた人の名前は、呼ばれなかった。


あたし達はまだ1年生で、そんなに焦る必要がないのは分かってる。

分かってる、けど……誰よりも努力をしていたのを知っているから、悔しい。


ひっそりとしょんぼりするあたしの頭上に、


「じゃあ次、控えの選手!」


相変わらず威勢の良い先生の声が飛んできた。

そうだ……まだ終わりじゃない。


「安達、日下部、佐野──」


再び挙げられていく部員達の名前。

今度はポツポツと1年生の名前も混ざっていて、どうか……と、心の中で祈った。


そして──。