『好き』より先に、キミの『彼女』になりました。



たった数日話さなかっただけなのに、お互い話したいことは山のようにあって、到着した時はお昼過ぎだったのに、ファミレスを出ると外は夕方の空気を纏っていて少し驚いた。


「茜ちゃんはこれから予定あるの?」

「あー……うん。さっきスマホ見たら連絡来てたから、これから会いに行こうかなって思ってる」


誰に……っていうのは、聞かなくても分かる。きっと、彼氏さんに。


「そっか、気を付けてね」

「ん、ありがとう」


あたしが笑顔で手を振ると、茜ちゃんもやんわりと控えめに微笑んだ。

元カレさんとの話を聞いた後だからか、どこか遠慮しているようにも見える。


……知らなかった。
茜ちゃんにそんな過去があったなんて。

卒業式の日に好きな人に告白されて。学校が違っても頻繁に会っていて、ラブラブで。

とにかく幸せな恋をしているんだと思っていた。

でも茜ちゃんの心の中には、その元カレさんへの罪悪感があって、きっとどんなに幸せな時でも心の底から笑うことは、出来ていないのかもしれない。