『好き』より先に、キミの『彼女』になりました。


こうしてさらりと言うから、冗談なのかもしれないって疑ってしまう。

だけど、あの時……『本気だから』と、あたしに告げた隼人先輩の表情は真剣だった。だから……。


「あたしは……」


ちゃんとハッキリさせなきゃならない。

そう決心して口を開こうとしたあたしに、


「ひめちゃんは、俺に告白してくれた時と今、気持ちに違いはある?」


先輩は静かに微笑んで、聞いてきた。


気持ちに違い……って、隼人先輩に対して?


あたしが先輩に告白した時、先輩はカッコよくて優しくて、憧れの人だった。
彼女になってみたい、付き合ってみたいって思う、理想のひとだった。

今は……前よりも少し意地悪なひとだと思っている。

でも、サッカー部のことを誰よりも考えていて、部長の先輩はやっぱりカッコよくて憧れの存在。

それは、今も全く変わっていない。
そう……変わっていない、のに。


「……」


どうしてなのかは分からない。分からないけど、『変わっていない』と口にするのは躊躇われた。