『好き』より先に、キミの『彼女』になりました。



引かれるように手を握られたまま、あたし達は学校を出た。

途中、他のサッカー部員にも出くわしてしまい、手を繋いでいることを冷やかされたけど、望くんはそのまま離そうとしなかった。

少し前までかわれるのを嫌がって、教室で会話すらしなかったはずなのに。


堂々と繋がれた手は、単なる慣れなのか、それとも……。


なんて考えていると、学校から少し離れたところでやっと望くんの歩く速度が落ち、隣に並ぶ。

今のところ、会話という会話は……ない。


「あ、あの……」

「菜子はもうマネージャーやめんの?」


黙っているのも気まずくて、口を開こうとしたその瞬間、被せるように望くんが質問してきた。


「あ……うん、とりあえず一旦それで区切り付けようかなとは思ってる……」

「そっか……」


なんで今、部活の話?……っていうか、部活のことよりもちゃんと話をしなきゃならないことが他にあるはずで。


「のぞ……」

「そういえばさ、今日出た課題のことなんだけど……」


また、だ。
あたしが話を切り出そうとすると、望くんは話を逸らすように喋り出した。