『好き』より先に、キミの『彼女』になりました。



う、うそ……。


覚悟していたのとは真逆の言葉に、耳を疑う。


隼人先輩があたしのことを好き……?
そんな、まさか……。


信じられなくて、頭の中が真っ白で、声も出ない。──その時。


ジャリッと砂を踏む音が聞こえて、人の気配を感じたあたしは、パッと先輩から離れた。

だけど、


「っ……」


振り返って、絶句する。

そこに立っていたのは、あたし達の目の前にいたのは……。


「望、くん……」


目を見開いて立ち尽くす望くんの姿に、ドッドッと鼓動が強くなる。


なんで……よりによって、こんなところ……。


「あ……」


何か言わなくちゃと、声を絞り出そうとする。そんなあたしを無視するかのように、望くんは踵を返した。


「ま、待って!」


慌てて追いかけようとした……けれど、腕をギュッと掴まれ、隼人先輩に引き止められた。


真っ直ぐ、真剣な眼差しで見下ろす先輩。


「本気だから。ひめちゃんのこと、好きだから」


これほどになくストレートに伝えられた気持ちに、あたしは息も出来ない気持ちになった。