「菜子が無理にやらなくても、他の子か入るかもしれないし。菜子がやっぱりやりたいって思うなら、やればいいし」
「そうだね……」
軽く言ってのける茜ちゃんに、何だかホッとして肩の力が抜ける。
別に誰かに、正式にマネージャーになることを強要されているわけじゃない。
あたし自身があれこれ考えて、悩んでいるだけで……。
だから結論を出すまで、もう少し考えてもいいよね……。
「ありがとう、茜ちゃん。 そういえば茜ちゃんは? 彼氏さんとは上手くいってるの?」
「んー……上手くいってるって言えば、いってるけど……」
何か考えるように言葉を濁らせる茜ちゃんに、どうしたんだろう……と、思っていると、
「菜子は、結城くんとキスくらいはもうした?」
「ブッ……!!」
「うわ何!? 汚い」
「だって茜ちゃんが……!!」
クリームを軽く吹き出してしまったあたしは、色んな意味の恥ずかしさで顔を真っ赤にして、茜ちゃんに反論する。
茜ちゃんのせいなのに、汚いなんて酷い……と、言おうとするけど、
「はい」
「あ、ありがとう」
差し出してくれたポケットティッシュで、口元を拭う。



