『好き』より先に、キミの『彼女』になりました。


「あ、はは……」


どう返すのが正解か分からなくて、苦笑いになる。

すると結城くんは、不思議そうに首を傾げた。


「なんかあった?」

「ああ、うん、えっと……さっき先輩に会っちゃって……」

「あー……」


『先輩』という単語だけで、中村くんには充分伝わったらしい。


「結城からちょっと聞いたけど、俺らが手伝いに行ったあの日でしょ? ごめん、部長が部室の方に行こうとしてたから引き止めようとはしたんだけど……」

「えっ、ううん!」


申し訳なさそうに謝る中村くんに、ぶんぶんと首を横に振る。

あの時、あたしと望くんが抱き合っていなくても、部活に集中出来ていなかったのは確かで、どのみち呼び出されていたんだと思う。

ただ……。


「部長に告られたって話も聞いたよ」

「へっ!? うっ……」


どストレートに言ってくる中村くんに、変な声が出てしまった。……でも。


「告られたっていうか、先輩は本気じゃないと思う……」

「なんで?」

「だってあたし、一回フラれてるのに……。先輩モテるし、からかわれてるだけって気がして……」