『好き』より先に、キミの『彼女』になりました。




「……ってわけで、付き合うことになったから」

「はぁ!?」


6限目、本日最後の授業が終わり、机の中からカバンへと荷物を移しながら、あたしは寄ってきた茜ちゃんに改めて報告をした。


あれから、結城くんの告白に頷き教室に戻ったあたし達は、クラスメートに囲まれ問い出され、いわゆる公認のカップルになった。

からかい半分で祝福してきただろう他のクラスメートとは違って、その時から複雑な表情を浮かべていた茜ちゃん。


「あたしが結城くんと付き合うの、嫌……?」


恐る恐る聞いてみると、「そうじゃなくて」と、茜ちゃんはため息をつく。


「菜子は結城くんのこと、ちゃんと知ってんの?」

「え?」

「よく知りもしないのに、彼氏が欲しいからってだけで簡単に決めてない?」

「うっ……」


茜ちゃんの言葉が、痛いくらいにグサリと刺さる。

全くもってその通り。
告白してくれたから、罰ゲームじゃなく好きって言ってくれたから、OKすることにした。

……だって彼氏が欲しかったんだもん。