「ひめちゃんがそこまで言ってくれるなら、素直に甘えようかな……。でも、早めに帰っていいから。今日は? 家の人迎えに来てくれる?」
「あっ、はい、今週はずっとお母さんが……」
「それなら良かった」と、微笑む先輩。
その様子からは怒っている雰囲気は微塵も感じなくて、逆に戸惑う。
昨日先輩は確かに「話の続きは、また」と言った。
その“続き”を聞かされると思ってビクビクしていたけれど、一向に話すような気配はない。
あたしの方から、昨日の話について切り出した方がいいのかな……。
「あ、あの、せんぱ……」
勇気を振り絞って、声に出そうとした……その時。
「部長ー!そろそろミーティング始めてもいいっすかー?」
「ああ、ごめん」
部員の男子が駆け寄ってきて、「じゃあ無理しないように。あ、ちょっとだけだけど準備してあるから」と、先輩は言い残し、みんなの集まる方へと走り出していってしまった。



