先生は「ううん」と首を振った後に、こっちへ向かって歩いてきて、
「大丈夫?」
さっきまで先輩のいた位置にしゃがみ込んで、あたしの足を確認する。
高校に入って初めてお世話になるけれど、メガネをかけ、頭の片側で髪の毛を三つ編みにしている先生はまだ若い。
20代後半くらいかな?
「大丈夫です」と、あたしが答えていると、
「姫ちゃん、今日誰かに迎えに来てもらえる?」
そう聞いてきたのは隼人先輩。
「あ、はい……たぶんお母さんが来てくれると思います」
「なら今日はもう帰ってもらっていいよ。出来れば病院にも行った方がいいと思うし。ね、先生」
「そうね。腫れてるし行ってみた方がいいと思う」
先生にもこくんと頷かれて、困惑しつつもあたしが口を出す隙はもはやない。
「じゃあ先生、あとはお願いしてもいいですか?俺、部活に戻らないといけないんで」
「うん、もちろん。ありがとうね」
「あっ、ありがとうございまし……っ!!」
「ひめちゃん!?」



