何をするんだろうと見ていると、どうやら取り出したのは氷。
シンクの方でガシャガシャと製氷器から氷を外した後、ナイロン袋に入れて口を縛りながら向かってきた。そして、
「冷たいよ?」
「っ……」
腫れて赤くなったあたしの足首へと、氷の入った袋をあてる。
その瞬間、冷たさにビクッとするけれど、次第に気持ち良さが広がって、痛みが薄れていくような気がした。
「すみません、ありがとうございます……」
「ううん、こっちの方こそ。マネージャーとか、無理矢理やらせてごめん」
「いえっ、無理矢理じゃないです!」
目の前にしゃがんで氷袋を持ってくれたまま、申し訳なさそうに言う先輩に首を横に振る。
確かに頼んできたのは隼人先輩だけど、引き受けることに決めたのは自分。
捻挫をしたのだって、あたしがボーッとしていたからで……。
「望がいるから?」
「え?」
「ひめちゃんがマネージャーになってくれたのは、望がいるから?」
「気にしないでください」と、告げようとした瞬間だった。
隼人先輩は顔を上げて、あたしに言った。



