『好き』より先に、キミの『彼女』になりました。



『菜子がマネに入ったら、俺が下手なのバレバレになるから恥ずかしかった』


部活後の自主練に初めて付き合った帰り道、そう言った望くん。


マネージャーになってから気付いたけど、中村くんともうひとり一年生の中に群を抜いて上手い生徒がいる。

そのふたりに比べたら、確かに望くんは劣っているかもしれない。


でも、下手とかそんな風には思わない。

むしろ、中村くん達に追いつこうと頑張っている姿は心打たれるものがあって……。


望くんのことを考えただけで、自然と頰が緩む。

周りから完全に意識が逸れてしまっていた、その時だった。


「……ひめちゃんっ!?」


突然大きく響いたのは、隼人先輩の声。

反射的に声の方を見てみると、ボールがこっちの方へ飛んできていて──。


「えっ、きゃっ……!?」


ガシャンッ!!

両手でスクイズボトルケースを持っていたあたしは、避けようとしたけど避けきれず、ボールにぶつかって倒れてしまった。


「っ……!」

「姫ちゃんっ、大丈夫!?」


尻もちをつく形で座り込んだあたしに、真っ先に駆け寄ってきてくれたのは隼人先輩。